2009年8月26日水曜日

衝動の人生

いきなりですが、今週末、日本に帰国しますー。

あと、日本での滞在を終えてから、ギリシャ旅行に行ってきますー。

もう衝動の人生ですよ。だって、いつ死ぬかわかんないわけだし。
やりたいことは、出来るときにしといたほうがいいよね。
ハンバーグを最後に取っておいて、先に付け合せの野菜を食べる人生は終わりだ。


ギリシャの島々めぐりは、待望の彼ができたら一緒にハネムーンがてら
行きたくて、そのために取っておいた場所なんだけど・・・。もう解禁します!
だって、もうこれ以上待てないしぃーーーー。アメリカに来てもう何年?!

ここじゃー言えないくらいっすよー。ヤバイ。もうタイムアウト来てるー!

しかも、同級生のギリシャ人が、今、実家のアテネに帰省してて、来て良いよって
言ってくれたし。これ逃したら、もうこんなチャンスない。

いま、アテネ、山火事がすごいらしいけどね。。。だったらミコノス島に非難だな。


ついでに、パリとイタリアも周ってこようかなと。


東京はねー、2泊だけします。mkさん、一緒に飲みます?なんか二人して
やけ酒になるのが目に見えてるんですけど。。。。

他にもこのブログ読んでる人集合!なんて言ったらどれくらい人が集まる
んかな?

お酒とご飯の美味しいお店の情報お願いします。

2009年8月24日月曜日

8月の状況

このブログのデザインも秋刀魚(pacific saury)にしてみましたが、もう夏も終わりだよねー。いやー、早い。昨日、日系スーパーに行ったら、ナスや巨峰、豊水(なし)など、秋の味覚がセールでした。東海岸への旅行、そして引越しと車探しで7月中旬~8月後半まで丸1ヶ月以上があっという間に吹っ飛んだ感じです。

ちゃんとご報告できてなかったんですが、実は東海岸に滞在中、ジェイから電話が2回かかってきました。1回目は無視してたんだけど、LAに戻る前の晩、またジェイから電話が。今度は出ました。そしたら、「電話したけど、メッセージ聞いてくれた?」という質問。しばらく時間がたってたし、こっちも冷静になってきてたので、

「聞いた。だけど、ジェイのほうが、月曜に会おうっていう約束を守らなかったじゃない?連絡も全然なかったし」と反撃。

「え?月曜?あーすっかり忘れてたよ。だけど君からもあの日連絡がなかったじゃない。電話してくれれば良かったのに」

アメリカ人って、なんでいつもこう自分には責任がないっていう話の展開にするんだろうね。土曜の約束をブッチしたから月曜の3時以降に会おうって言ってきたのはジェイのほうじゃん。その約束を完全に忘れてしまってたのもジェイじゃん。約束を忘れるって、あんた、かなり最悪。

僕が東海岸を旅行中で、翌日LAに戻るっていうことを告げると、じゃ、今度の週末に会おうというのでこの会話は終了。

LAに戻って、引越し作業が本格化するかというとき、またジェイから連絡が。週末、会おうって言ってたのに、なぜか変わって月曜に会おうということに。もうこの時点で仏の顔はかなぐり捨てました。ジェイに反省の色なし!

電話だとうまくいえないので、メールすることに。

結局、伝えたことは、やたらと約束を守らないってこと、そして彼のオンラインプロファイルで恋人について見てしまったこと。

それから数日、返事がなく、やつもそれだけの男かと思って放置。4日後にようやくメールで返事がきた。

「ゴメン、どう伝えていいかわからなくて、恋人のことについては言いそびれてた、グダグダ、もっとこのことについて話がしたければ、明日の午前中なら時間がある」

『もっとこのことについて話がしたければ』っていう箇所が引っかかりました。これって、話してどうにかなる話なわけ?所詮、むこうは自分の罪を認めちゃってるわけで、かといって「じゃ、今の恋人とは別れる」って話になってないわけだし。

とりあえず、詮索しても埒があかないし、メールだともどかしいし、電話で話をすることに。

こっちとしては、今の彼と別れることを前提にするなら付き合っていいと思ってた。だけど、ジェイの話を聞いて絶句。

「その彼とはどれくらい付き合ってるの?」という僕の質問に、

「13年間」

ひょっひょえ~~

こりゃー、入る隙がありませんわ。要するに、ジェイがミシガンの大学を卒業してからLAに引っ越してきた22歳のときに出会って、それから13年間、ずっとつきあってるということなんですわ、これが。

「じゅ、じゅーさんねん?」とおののく僕に、ジェイは、

「僕がそんな年だって、わかんなかったでしょ?」と、自分の若作りの風貌を自慢げ。

ここでもかなりドン引きの僕。ぜんぜんわかってないジェイ。てめーの年齢じゃなくて、13年っていう干支を1周以上する年月つきあってる(っていうか家族ですよこれって)ってーことに驚いてるのに、それに気がつかないジェイの鈍感さにドン引き。

聞くと、家も二人で買ってて、一緒に住んでるんだとさ。このとき、じゃ、なんでジェイは「(僕に)車があれば(ジェイの)家にいつでも来れるのに」といい続けてたのか・・・。ナゾ。いまさらそんなことを正してもしょうがないので触れないことに。

すると、饒舌になって話を続けるジェイ。

「でもさ、(週末に会わないとか)僕の反応からして、恋人がいるっていうのは明らかだったでしょ?」と、もう開き直った最悪男に豹変。

「だけど、僕の恋人はゲームソフトの開発者で、夜遅くまでゲーム漬けだし、食事中もゲームしてるし、僕も寂しかったんだ。だから僕もマッサージの仕事をたくさんして、自由な時間を作らないようにしてるんだ」

今の恋人への不満を言い始めたジェイ。。。ずっと沈黙を続けた僕だったけど、心の中ではジェイへの嫌悪感が増殖。

「だから、これからもたまに一緒にhang outする仲でいたいんだけど」とジェイ。

hang outなんて言ってるけど、要するに、free milkが欲しいってことでしょ!!!

もー最悪。幻滅した。あれだけかっこよく思えたジェイだったけど、いやらしい内面をのぞき見た気がする。

でも、電話してよかった。正直に話したことで、彼への思いも完全に吹っ切れた。もう後悔微塵もなし。

ジェイが話し終えた頃を見計らって、僕から

「I got it... anyway, have a good day. Bye」でお別れ。


2009年8月23日日曜日

即決!

ついに車を購入しました!即決で現金購入。

買ったのは中古のプリウスちゃん。中古だけど比較的新しいし、事故ってないし、これまでのオーナーも二人だけだし乗り心地も快適。あと、今度もLA市外のブルーミントンっつーど田舎にあるディーラーにわざわざ出向いて行ったんで、お値段も、Blue Bookにある値段より4000ドルも値引きしてくれました。これが最後の決め手だったね。それにここ2週間、引越しが終わってからずっと車調べばっかで疲労困憊だったというのももうひとつの理由・・・。

一つ不可解なのは、4000ドルも値下げしてもなお、売主のヒスパニック系ディーラー家族は僕に大感謝するのね。「うちで車を購入してくれて、本当にありがとう」って。なんでも、今のアメリカ政府の新車購入補助金制度(1車購入するにあたり4500ドルくらいの補助金がでる)のせいで、中古車ディーラーは商売あがったりなんだって。この近所の中古車ディーラーも、半数が倒産したらしい。この補助金制度も来週一杯で終わるらしいけれど、僕の現金購入は久々の吉報だったみたい。それにしても、4000ドル値引きしても利益が十分出るってことは、仕入れ価格はいくらやねん?!って思っちゃう・・・。


実は今日、Long Beachに在住という個人の売主が、2007年のプリウスを6300ドルで売りに出してるっていう広告を目にしたのね。即効で売り手に電話して予約を取って、それからすぐにレンタカー屋に行って車を借りたんだけど、ちょうど車を借り終わった頃、この売り手からまた電話が・・・。

「あのー、さっき電話したプリウスの売り手なんですけど、掲載した料金がまちがってて、6300ドルじゃなくて、16300ドルです」

・・・・・。

ぼーぜんですよー。すでに車を借りちゃってるし。

一旦、自宅に戻って計画の建て直しをして、第2希望だったこのブルーミントンのディーラーに行ったんだけど、こういうゴタゴタがあったから、なおさら、もうこれでいいやーって思って即決で現金購入しちゃいました。

明日からは、9月の旅行の航空券探しでもしよーかなーと思ってます。多分、ヨーロッパはなしだろうけど、日本に一時帰国かなぁ。

日本に帰ったついでに、オーストラリアってーのもいいかもーって思い始めたりして・・・。それもこれも、今晩見た「世界弾丸トラベラー」のせい。僕もゴールドコーストでナイス・オージー・ガイに会いたい!



この5人のサーファーの中で、僕のタイプはこの人・・・



だけどリンカちゃんと同じで、サーファーよりガイドさんのほうがイケテルと思う。それにしても、サーファーがspeedoはいてサーフィンなんて、アメリカじゃ、絶対にあ・り・え・な・い!!ずーっと前にこのブログで紹介した「男性水着の歴史」をそのまま体現してる~。今度はもう自分の目で確かめにいくしかないっす。。。



今週の世界弾丸トラベラーはこちらで見られます。

http://www.youtube.com/watch?v=DiByhnMYhv0

http://www.youtube.com/watch?v=LVB6By3-RCw


2009年8月20日木曜日

手抜き

すんません、最近、投稿が減ってます。車が見つかったら、また改めて近況報告を・・・。

それまでの目の保養に、、、
























2009年8月18日火曜日

ドタバタ

ちとドタバタしております。

先週、どーにか引越しが無事完了。業者にたのんで荷物の搬出・搬入をしてもらいました。見積価格は190ドル。ま、たかだか1マイル程度の引越しだったし、悪くない値段とおもって頼んだけど、ふたを開けてみるとしめて340ドル。

新居のアパートにエレベーターがないので、荷物の搬入にてこずって、当初の3時間から1時間15分オーバー。あと、ソファーなどの大きな家具のラッピングを頼んだら、ガムテープを6本使って30ドル!そして2人の作業員へそれぞれ20ドルのチップをあげたので、見積もりから150ドルオーバー。

ま、せこい引越し業者って、こういうこまごましたところで稼いでいく商売なんだろうね。

あと、今日は渋滞を縫ってFontanaっつー、LAカウンティーを東に抜けたド田舎に行ってきた。これも格安中古車を探すため。試乗してなかなかの乗り。明日電話して料金交渉の予定。うまくいけば明日にでも交渉成立して晴れてマイカーをゲット。これがうまくいかなかったら、しばらく中古車ハンティングの旅は続きそう・・・。



中古車を探すのにも出費がすごい。レンタカーを借りるのに1日約80ドル。保険会社で見積もりを聞いたら、年間の保険料が約1000ドル。AAAの会員になるのに年間50ドル。中古車をメカニックに見てもらう診察代に50ドル。それからまたDMVに車を持っていって登録代や税金9%やらを払ってたら1万ドル(100万円)は行きそうな気配・・・。

ヨーロッパ旅行が遠のきますた・・・

2009年8月10日月曜日

ルームメート

LAに戻ってきて、引越しの準備を開始。ルームメートのクリスもほぼ荷物の整理がついて、既にベッドは売却されてた。なので(元?)ボーイフレンドのアパートでここ数日は寝泊りしてるというのを聞いてた。

東海岸からジェームスがやってきて、彼のおもてなしでも忙しいし、車も買いたいからその下調べ、保険会社のこと、引越し業者への依頼、ユーティリティー会社やケーブル会社へ引越しの連絡、などなど、やることが山ほど。

そして今日がクリスの最終退去日。日曜朝早くにLAを車で出発するというのを聞いてたので、最後のお別れは前日の土曜日だなぁと頭の片隅で考えてた。クリスの最後の荷物がリビングに山積みにされてる中、僕とジェームスは昨晩、自宅で夕食の準備を開始。クリスは、日に数時間やってきては荷物の整理と掃除をして出て行くという生活を繰り返していたので、この晩も、きっと既に荷造りは終わって、明日荷物をピックアップするだけなんだろうなと考えていた。

換気扇をつけてキッチンで夕食の準備をする僕とジェームス。いろいろな会話をする中、ジェームスが、「で、クリスと1年住んでみてどうだった?」と聞いてきた。

クリスがボーイフレンドをしょっちゅう連れ込んできて、それが僕のストレスになってたことを重々知ってるジェームスの質問。僕は、

「ま、1年、無事終わったってことにハッピーだね」と回答。

だけど、それから話が膨らんで、クリスが新天地でもルームメートを探そうと思ったけど、結局やめて、一人暮らしを初めて始めるらしいという話や、ノンケの男同士でも大学を卒業してからルームメートと一緒に住み続けるアメリカ人が多いことなんかの話に。

「クリスって何歳なんだっけ?28、9?大学卒業してもう何年も経つのに、ルームメートと一緒に住み続けるってちょっとナイーブだよね」とジェームス。それに対して、僕が、

「あんだけボーイフレンドをアパートに連れ込みたいんだったら、ルームメートを持つべきじゃないね」と僕。


そこに突然現れるクリス・・・・

「やぁ・・・これから最後の荷物の整理するから」


どれくらいアパートにいたのか不明。だけど換気扇がガンガンなってうるさい中、僕らがキッチンで話してた内容が完全に聞かれてたのは明白・・・。


夕食の準備が終わって、僕とジェームスがリビングで食事をしてると、クリスが改めて登場。

「じゃ、今晩はこれで終わりだから。。。。。。さっきの会話、盗み聞きしてたわけじゃないけど、聞こえてしまって。。。僕も、なるべくアパートに人を連れてこないように努力してきたつもりだったんだけど、、、もっとコミュニケーション取るべきだった」と、半べそになりながら搾り出すような声でスピーチ。

一応、僕からもI'm sorry...とは言ったけど、もう向こうは自分が話すことで精一杯で、言い捨てるようにしてアパートを去って行った。

1年間のルームメート関係がこんな最悪な形で終わることになるとは・・・。


でもよくよく考えてみると、クリスが立ち聞きした内容って、僕が直接クリスにもう言ってあったことなんだよね。最初の頃は、とにかくボーイフレンドが入り浸ってたから、僕のほうから、「3人で共同生活してるみたいで息が詰まる。僕はてっきり、ルームメートはクリスだけだと思ってたのに」ということは告げてあった。それからクリスも行動を変え始めて、ボーイフレンドがこのアパートに来る機会は減っていった(完全になくなることはなかったけれど)。

だから、今晩の言い方にトゲはあったかもしれないけれど、クリスは僕が彼のボーイフレンドが入り浸る生活にストレスを感じてたことは知ってたわけで、ちょっと彼の今晩の反応はオーバーリアクションの気がする。

ま、他人が自分のことを陰口たたいてるのを聞いて嬉しい人はいないわけで、僕らのタイミングが最悪だったとしか言いようがない。

いずれにせよ、1年間、クリスと共同生活してみて、向こうはボーイフレンドとほぼ四六時中一緒だったし、僕と二人で食事や遊びに行くなんてことも1回もなかったし(3,4週間前に僕が彼の卒業祝いでケーキ屋に連れて行ったのが最初で最後)。

たぶん、クリスとルームメートにならなかったら、いい友達になってたと思うんだよね。ルームメートになってしまったがために、互いのプライバシーには立ち入らないようにしようという制御が働いてしまって、ビジネスライクな関係になってしまったなと思う。

2009年8月9日日曜日

雑誌記事

LAに戻ってくる機内で、機内雑誌を読んでたらNYのハイライン・パークのことが載ってた。

これです。



このほか、ジェームス邸からもらってきた去年発行のゲイ雑誌のOutやAdvocateを読んでたら、面白い記事をいくつか発見。また折を見てここに載せようと思ってます。

2009年8月3日月曜日

フェアウェルF---未遂?

ちょっと長く東海岸に滞在しすぎてるかも・・・。ついにこっちも蒸し暑くなってきて、外を歩くとすぐに汗がじっとり。。。南カリフォルニアの乾燥した気候が恋しくなってきた。

旧知の知人たちとも何度か食事を繰り返したのだけど、やっぱり僕の滞在期間が残り少なくなってくると、またお別れムードに(昨年、引越し前に何度もお別れ会してもらったのに・・・)。普通に会って食事するつもりなのに、向こうはまたもやお別れムード。。。

昨晩の土曜日は、ボブの自宅でワイン・ディナー会だった。ボブとは結構古い付き合いなんだけど、関係が複雑。。。ボブは、大昔にジェームスの妹と結婚してたけど離婚。再婚して二人の娘がいる。僕がこの街に引っ越してきた直後くらいに2番目の奥様とも離婚。その理由が、「俺、実はゲイなんだ」というもの。

僕もそれを初めて聞いたときは信じられなかった。元妻であるジェームスの妹も、「信じられない。彼のPC履歴から、彼が見てるポOノサイトを覗いたことがあったけれど、ノンケ/ストレートものだったし」なんていう証言まで。「離婚したいがためにウソをついてるのかも」、なんていうのが周囲のうわさだった。

だけど、たまにジェームスとボブと3人で食事したりゲイバーにいく仲になって(ジミーも含めて4人で食事もしたことあり!)、彼も普通のゲイ並みに男性に興味がある風な言動を取ってたし、デートしてる男性のことが話題に出てきたりして、僕も彼の「遅咲きの目覚め」を信じるようになってきてた。

そして今回、久々に「故郷」を訪問して、ジェームスから聞かされたのが、「今、ボブって女性と付き合ってるんだって」というニュース。

ボブって知的なんだけど、その分、複雑な人みたい・・・。某有名私立大学でエンジニアリングを専攻後、これまた某有名私立大学のロースクールを出て、今じゃバリバリの弁護士。多才で理路整然。休日には自転車で何マイルも走ったり、日曜大工をしたり、はたまた油彩で絵を描いたりして過ごす人で、マルチタレントを絵に描いたような人。家系も古くはイギリスの裕福なご家庭が出身らしく、お父様もちょっとした有名人。僕も一昨年の大学院受験の時にはエッセーを添削してもらったし・・・。ま、ジェームスつながりで仲良くさせてもらってるって感じの人。

昨晩は、ボブの一人暮らしの邸宅にジェームスと二人でお邪魔して、3人だけのお別れ会/ワインパーティーになった。

最近ワインにはまってる僕が企画したパーティーだったので、僕がセレクトした特別ワインを3本持参。一番グレードが高いアルゼンチン産のマルベックから始まり、オーストラリア産シラズ、そしてイタリア産カベルネ・ソービニオンで締め――と思ったら、その時点でかなり全員酔っ払ってるのにおいしいワインだから「まだ飲める!」ムード。しかも話題も弾んでホンネトークが5時間くらい続いた。例えば、僕がボブに、

「今、女性と付き合ってるんだって?」

と聞くと、

「つきあってた、だね。もう別れた」とのこと。

バイの人は、ゲイの知人にも理解されにくく肩身が狭いというのを聞くから、僕はボブを否定するようなことは言うまいと気をつけて、

「ふぅ~ん。そうなんだぁ」と返事。ジェームスも、

「ボブは複雑な人なんだよねぇ」という同情コメント。

あと、僕の恋の相談も、無理やりのってもらって、ジェイのことについて聞いてみた。理路整然としたエリート弁護士の意見は、

「見た目がプリティーな人はやめとけ。絶対いいことない。そういうやつは周囲の人間をクソみたいに扱ってもなんとも思わない。使われて終わるだけ」

僕のワインに浸った心にグサリ、グサリの連発。。。

この時点ですでに3本のボトルを空けてたけど、3人とも「まだいける?」という雰囲気。なのでボブがストックのワインを1本寄付。その4本目を空けた頃には、全員がグデングデン。特にジェームスは3本目あたりからすでに呂律がまわらなくなってきてた。

僕もかなり酔ってしまってたけど、「注ぎ訳」に徹してた僕は、実はジェームスとボブのグラスにばかり注いで、自分のには2回に1回の頻度くらいでしか注いでなかった。ボブもかなり酔っ払ってたけど、自分の限度を知ってる風で、最後のグラスは残してた。

午前2時近くになり、そろそろお開きにしようかということで、テーブルの片付けを開始。ボブがタクシー会社に電話してタクシーを呼んでる間、ジェームスは酔いのあまりリビングのソファーかどこかで休んでる模様。僕は足が千鳥足になりながらも、食器をキッチンへ運ぶ。

こんな作業の合間、ボブが僕にお別れのハグをしてきた。

ハグ好きなボブは、いつも会うと僕にハグをしてチークにキスをしてくれる。

だけど、この晩のお別れのハグは、いつもより強いハグで、チークへのキスも長め。。。いつもはお返しのキスをしない僕も、この時ばかりは酔いが手伝ってキス、、、と思ったらボブの唇がランディング――――

これまでボブにはそういう興味を抱いたことがなかったので、完全に酔いのせい。だけど、ボブのそういう視線をこれまで感じてなかったかと言われると、そこは薄々気がついてたわけで・・・。ま、ブライアンみたいなもんかもしれないけど、ボブはちと違うかな。

ボブが持つある種のセクシーなオーラは認めます。それがどこから来るのか、、、やっぱ男っぽいところなのか、知的なところなのか。だけど、ジェームスの妹と結婚してたり、娘が二人いたり、女性と付き合ってたり、今はジェームスの親友だったり、、、もろもろの要因から避けてた人。

数秒、キスしてたかも。その辺の時間感覚はあやふい――――

僕は我に返ってボブから離れ、食器の後片付けを再開。ずっと静かなジェームスが気になって、リビングに行ってみると、彼は階段に腰掛けてうずくまってる。かなり酔ってる模様。話しかけると、ジェームスは、

「う、、、かなり酔ってる」と、声も頼りなさげ。

「大丈夫?タクシーがもう少しでくるから」と言って、僕はキッチンへ戻る。

キッチンではボブがディッシュウォッシャーを操作していた。なぜかボブとまたキス

ふと気がつくと、玄関のドアが開いてる。ジェームスの姿が見えない。あれだけ酔ってて、一人で深夜2時過ぎに外を歩くのは危険。もしや、、、

僕はボブに、

「ジェームス、僕らのこと見ちゃったのかな?」と聞くと、

「さあ、わからない・・・」と頼りない返事。

全く予想してなかった展開に僕は動転。ジェームスを傷つけてしまったかもという罪悪感が僕の酔いを一気に醒ます。

僕も外に出て左右を見渡すけどジェームスの姿は見当たらない。今、僕はジェームスのアパートに泊まっているので、一緒に帰るはずだったのに。

一旦、家の中に戻ると僕の携帯にジェームスから電話が。

「一人でバスに乗っちゃった」

徘徊老人みたいな言動に出てるジェームス。

「なんで一人で帰っちゃったの?」と僕。

「だってボブとキスしてるの見ちゃったんだもの・・・」

やっぱり見られてたか。

ジェームスの返事はボブには聞こえてない。僕は、ボブに、ジェームスが一人でバスに乗ったことを告げる。気が抜けてリビングのソファーに座り込む僕。

タクシーを電話で呼んでから既に20分が経とうかというのにまだ来ない。いつのまにかまたボブとキスしちゃってるし―――――

そしてボブが僕の耳にささやいてきた

「君のことをずっとこんな風に考えてた」

返す言葉が見つからない

後半に飲んだワインが、時間差で脳に襲ってきた。酔いのせいで天井が回る。。。

タクシーはまだ来ない

ボブは、僕に

「今晩はもう遅いから泊まっていけ」

ボブに連れられ、彼の寝室に寝かされる僕。仰向けになっても天井が回る―――

どれくらいそうしてたのか。ボブが僕のために歯ブラシをもって寝室にやってきた。幼い子供を持つ父親だけあり、人の面倒を見るのは慣れてる。僕を抱えながら洗面所に、、、。

だけどやっぱ、ジェームスにあんな思いをさせたうえに朝帰りでもしたら、僕の罪悪感は消えないどころか増すばかり。それに、僕はもうLAの住人なわけで、ボブとは何も起こりようがないわけで。

「外にでたら流しのタクシーがつかまるよね」と僕はボブに言って、やっぱり今晩はジェームスの家に帰ることを告げた。

ボブも僕の決意を汲み取って、

「そうかい。じゃ、家を出て左折して、OXストリートをまた左折したら大通りに出るから、そこだとタクシーつかまると思う。8分くらい歩かないといけないけど」

はっぷん?この深夜3時ちかくになろうとする時間に、、、しかも僕、かなり泥酔してるし、、、。てっきり一緒にタクシーを拾いに来てくれるのかと期待してたのに、手のひらを返したように冷たい態度。

「もしタクシーが見つからなかったら、ここに戻っておいで。鍵は開けとくから」とボブ。


この晩、嵐が急接近して雨も降り出し、雷がゴロゴロ。タクシーがなかなか見つからず、真夜中のアメリカの街を酔った足と頭で彷徨うという災厄。。。なんでこんな結末になってしまったんだろう。。。

結局、タクシーを4人の他人と!相乗りして、ようやくジェームス邸に到着。

部屋に入ると誰もいない。キッチンとバスルームの電気がついてる。そしてバスルームのフロアーに倒れこんで泥酔してるジェームスを発見。抱えてベッドへ。途中、自分で歩くそぶりを見せたジェームスが、ベッドに到着する手前のところで頭から落下・・・。一応、大事には至らない程度に。。。

酔い覚ましのためにシャワーを浴びてジェームスのベッドにもぐりこむと、ジェームスが話しかけてきた。

「何がおきた?」

暗闇の中、たまに雷で青光りの閃光が白い壁を照らす中、これまでの状況をジェームスに説明。今晩の出来事をようやく思い出し始めたジェームス、僕に

「ボブとエッチした?」と質問。

どこまでがエッチに入るのか、、、、でも最後まではしなかったのでNoの返事。

「だけど、ボブってグレート・キサーだね」と僕。ちょっとほくそ笑むジェームス。そして、ボブが流しのタクシーを一緒に探してくれなかったことをジェームスに漏らしたところ、

「あー、それはボブが君に泊まっていって欲しかったから、最後の抵抗を態度で示してたんだね」と、まだ泥酔してるはずなのにかなり的を射た分析。そして、続けて、

「僕はボブも君も大好きだから」

* * *


翌朝、まだアルコールが残る頭で布団の中でまどろんでると、ジェームスがボブに電話をしてる声が聞こえてきた。

「ハイ、ボブ。昨晩はありがとう。何があったのか、全く覚えてないんだけどさ。今朝目が覚めたら、Tyが隣で寝てるからさ、ああ、僕ら二人とも無事戻って来れたんだなって」とジェームス。

ジェームス、あえてキスを目撃したということは言わないことにした模様。後からジェームスから聞いたところ、ボブはジェームスに、昨晩僕に泊まっていくように言ったと話したらしい。ジェームスのかまととぶりを、ボブがどこまで見抜いてたかは不明だけど、ジェームスの、「今朝目が覚めたら、Tyが隣で寝てるからさ」の部分に力が入ってたのを、ボブは気付いたかも。

それにしても、せっかくの「お別れ会」が台無し・・・。だけど、酔いと雰囲気に流されず、最後の一線は越えずに帰宅した自分をほめたい。

* * *

今にして考えると、タクシー会社に電話する振りだけして、実はボブ、タクシーを呼んでなかったかも・・・・
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